2004.05.09

■原書に挑戦(8)~ Ken Follett

最初に読んだのは、"Code to Zero" でした。この本を読んでみて、Ken Follettのstory-telling能力がただならないことに気づきました。今までいろんな作家のunputdownableな小説を読んできましたが、この作家は読む人を寝させないほどに引きつける力があります。寝る前にこの人の小説を手に取る事だけはやめた方が良いと思います。

今回読んだのは、"The Pillars of the Earth" です。1000ページ近く、分厚く小さな文字が詰まっている本を読むのは並大抵ではないと思えますが、そんな事はありません。私の以下の読後感を参考にしてください。

「この本の存在は十数年前から知っていました。ただ、分厚い本だなぁという印象だけでした。Ken Follettという名前からのインパクトもなく、手に取る事さえしなかったのです。しかし、この1000ページにも及ぶ一大叙事詩ともいうべき波乱の物語を読み終わると、なぜもっと早く読まなかったのかと悔やまれます。

40-50年の長きにわたる物語が、幅広い振幅とスピードでめまぐるしく眼前に広がるのと、中だるみが全くなく、いつ、どのような話に変わっても、そこからアッと驚く話が始まります。オリジナルの文章はこの2-3倍もあり、エッセンスだけを凝縮したような印象を受けました。とにかくだるい部分がありません。これだけ読者を引きつけて放さない小説を書けるKen Follettのstory-telling能力にただただ脱帽するしかないと思います。

中世時代に寺院を建立するという、面白くなさそうなテーマの中に息づく多くの登場人物の波乱の人生に涙し、喜び、ハラハラしながらも、一家で流浪を続ける貧しい大工の話に英国国王と教会の対立という図式が交錯するスケールの大きさに圧倒され、最初のページの何気ないプロローグが最後のエピローグにしっかりと結びついて、アッと言わされ、満足感が得られるこの感動は久しぶりに味わうものでした。

膨大な英文の量に圧倒されずに、手に取ることをお薦めします。気が付いたら読み終わっていると思います。」

5月 9, 2004 →Ken Follett, ■原書に挑戦 | | コメント (0) | トラックバック (0)